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都築由浩
SFやらミステリやらホラーやらをライトノベルジャンルで書いている作家。
コミック原作・編集デザインなどその他さまざまな職業を兼業する。
クルマ・R/Cカー・自転車・ホビーロボットなど多趣味で、それらの道具や仕事の資料が散らばる自室が常にゴミ箱のような様相を呈していることから、巻末に『9畳のゴミ箱より』と記する。
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毎日24時間、1時間ごと欠かさずにアップされるblogを発見した主人公は調べはじめる。
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主人公のもとに送り返されてきた一枚の表札。返品の理由とは? 超短編作品。
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Nippon2007会場で執筆、その場で英訳され日英両言語で発表されたSF超短編。
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2008(C) Yoshihiro Tsuduki
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電子書籍EXPO2011&第18回東京国際ブックフェア

 第18回東京国際ブックフェアと、併催されている電子書籍EXPO2011を見学してきました。
 館内撮影禁止とのことですので、入場ゲート前の混雑の状況をご覧下さい。

 私の場合はメインの目的は『電子書籍EXPO』の方でして、日本ではまだ混迷が続いている電子書籍端末が今後どうなるのか、というところに興味が集中しています。
 それなりに動きが漏れ聞こえてくるamazon-kindleの日本語化&日本語コンテンツ提供開始と、GoogleBooksの動きに加え、全くわからないけど動いていないはずはないApple-iBookStore日本語版に、日本の各社がどう対抗していくのか? というところなんですが……
 正直、日本はこの分野で失敗を続けてきたという印象をぬぐえません。

 XMDFや.bookといったいい規格を有しながらオープン規格としなかったせいで業界各社の利害の綱引きで足並みが揃わず、同時に「コピーガード」つまりDRMに配慮するあまり使い勝手の悪い配信形式ばかりが林立して、デファクトスタンダードを決めることができなかった歴史です。
 これにより電子書籍全体がユーザー利便性が低いものになり、市場の拡大もせず、「日本は電子書籍後進国」というレッテルをはがせずにいます。

 別の面では日本を「電子書籍大国」と評することもできます。
 それは所謂ガラケーを中心とした携帯市場で流通する女性向けポルノ市場とエロマンガ市場を加えた場合です。あまり言及されることはありませんが、こちらは確実に市場を築いており、このデータを抜き出して「日本はすでに電子書籍大国だ」とする論者もいます。

 そんな中で昨年のiPadの発売以来、日本の電子書籍産業は市場(ユーザー)が牽引しようとしつつも、AppleのAppStoreの配信基準に翻弄され続けている感があり、それを払拭する国内のベンダーが出てこないものか……というのが、今の私の願いです。

 会場をいろいろ見て回りましたが、昨年とあまり状況は変わっておらず、新しくて私がいいと思える提案はなかったです。正直、残念でした。
「ユーザーが電子書籍を無料で公開できる/販売できるサイト」も林立してきて、どこに行けば自分の好きな本が見つかるのかわからないような状況になってしまいましたし。
 端末機では、ブリジストンが展示している13inchのカラー電子ペーパー使用端末が面白いと思いました。画面が大きくて見やすく、カラー表示もきれいです。ただし書き換えが遅いためレスポンス性に欠けるのと、タッチペン使用(タッチパネルだけど指では操作できない)のため、今ひとつ直感的に使えないのが残念。画面の書き替え回数の制限があるせいで動画閲覧はつらいだろう……というのも、電子ペーパーの欠点ですね。
 それと、トッパンのブースで行われていた発表の中にあった「一時ケータイ小説が流行った時、若い読者はあれを小説だとは思っていませんでした。面白い、あるいは泣けるケータイサイトだと思っていたんです。そういうユーザーは「電子書籍」という括りには興味がないんですよ」というのは実に示唆にとむ話だと思いました。
「ユーザーの興味」に言及するなら「ユーザーの利便性」をもっと考えた方がいいのになあ。

 今年のこのイベントでも私の想いはかなえられず、あいかわらず各社各様の配信形式を林立させることばかり考えていて、暗澹としました。
 電機メーカーを巻き込んで端末込みで売ろうとするよりは、多くの端末で見られる配信形式としてepub3.0があちこちで取りざたされていました。
 epub3.0はオープン規格であり、すでにAppleのiBookStoreで採用されている形式です。ついに縦書きやルビと言った日本語独特の組み版に対応したので、日本の各社が一斉に雪崩を打った印象です。
 仮にXMDFのオープン化が今発表されたとしても、この流れは動かせないでしょう。すでに世界標準のオープン規格と、いままでオープンにしてこなかった日本の数社の規格では勝負が見えています。

 小さな会社のブースではAppleのAppStoreとGoogleのAndroidMarketでアプリを配信し、それで読む書籍データのオンラインストアをコンテンツホルダー(この場合は出版社)が開店する……というビジネスモデルを多く提案していました。
 しかしこれ、ブラウザとなるアプリをそのブースの会社が開発しているので、ユーザーにとっては「電子書籍を読むためのアプリ」をあれもこれもインストールしなければいけない、「あの本読むにはブラウザはどれだったかな?」といつも考えなきゃいけない、実に利便性の低いやりかたで、私は承服できません。
 さらにいうと「『立ち読み版』にDRMをかけられます」なんて規格には興味はありません。立ち読み版は広告なのだから、コピー無制限の方が効果が見込めるでしょう。

 私の理想は、epub3.0形式(マンガの場合はpdf形式)で、それぞれの端末に標準のアプリ(iPadの場合はiBook)で読むことができる、緩いDRM(コピーは100回とか普通のユーザーなら事実上無制限と思える数で、孫コピー不可。データにIDが仕込まれていて大量のコピー流出の場合はコピー元が特定可能 くらいの緩さで)がかかっている、どの出版社の本でも買える、オンラインの電子書籍販売店。です。

 でも、そんな提案は今のところどこからも出てきませんねえ。
「いつまでもそんなだから、Appleとamazonにいいようにやられるんだろうな」という想いを抱いて、会場をあとにしたのでした。
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| お仕事(教職) | 11:40 PM | comments (0) | trackback (x) |

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