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都築由浩
SFやらミステリやらホラーやらをライトノベルジャンルで書いている作家。
コミック原作・編集デザインなどその他さまざまな職業を兼業する。
クルマ・R/Cカー・自転車・ホビーロボットなど多趣味で、それらの道具や仕事の資料が散らばる自室が常にゴミ箱のような様相を呈していることから、巻末に『9畳のゴミ箱より』と記する。
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2008(C) Yoshihiro Tsuduki
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メッセンジャーバッグ比較
 5月3日と4日、急遽参加することになったSFセミナーというイベントのために東京に行っていました。
 往復とも新幹線で、ほとんどこの一泊二日のイベントに参加するだけでとんぼ返りをしたような感じでしたが、イベント終了後少しだけ余った時間をつぶすために立ち寄った秋葉原で、露天でバッグを売っている外人さんに声をかけられました。
 そのお店、アウトドア系のバッグをたくさん扱っていたのですが、私がTimbuk2のメッセンジャーバッグ(D-LUXという高機能モデル)を背負っていたことから、声をかけてきたようです。
 で、まあ、日本の正規代理店では扱ってないモデルを格安で売ってるというので、いろいろ物色したあげく、ほとんど同じ大きさのメッセンジャーバッグをつい買ってしまいました。クランプラーの製品で、見た目はこのDINKY DIというモデルに近いんですが、細かいところでどうも違うみたい。モデルイヤー違いなだけかも知れませんが。
 大きさはクランプラーの方が微妙に大きいくらい。どちらもメッセンジャーバッグ。どちらにもPCポケットが装備されている。ということで非常に似通った二つの製品、比較してみました。

 まず外観での比較です。クランプラーの方が色分けが細かいですが、まあこれはモデルによっていろいろあるので一概に比較はできません。なによりの違いは、素材感です。

 Timbuk2がかなりしっかりした厚手のバリスティックナイロン+裏地のTPUで防水性を持たせているのに対し、クランプラーは表地も裏地も柔らかく風合いが自然です。そして間に中綿らしきものがあり、どうもこの中綿で防水性を確保しているようです。
 Timbuk2はバッグの蓋を止めるストラップの両端と、蓋の下真ん中あたりに見えるライトホルダー部分に反射素材を使用しています。対してクランプラーは、蓋のエンブレムのすぐ横を縦に走る白い線の部分が反射素材です。
 実際にメッセンジャーバッグを担いで自転車に乗ると、後続車両から見えるのはほぼバッグの底面であることから考えて、ここはTimbuk2のストラップ先端の反射素材がより有効そうです。
 バッグの背面は、クランプラーの方に厚めの緩衝材が入って立体的になっているのが特徴です。このおかげで、バッグに荷物を入れた時に背中への当たりが柔らかく、サブストラップなしでも背中にしっかり固定されてくれます。Timbuk2の方はバリスティックナイロンだけのつるんとした表面になっています。
 ただしクランプラーはバッグ側のサブストラップ取り付け部が左側にしかなく、レフティーにはまったく対応していないことがわかります。Timbuk2のサブストラップは取り外し可能で、右側にもDカンが付いていますので、一応は左利きにも対応できます(メインストラップの調整がしづらいですが)。
 メッセンジャーバッグの特徴であるカムバックルはどちらもよくできています。かっちりとクリック感のある動作で、ストラップをしっかりホールドしてくれます。
 Timbuk2のカムバックルで特筆すべきは、セパレートできること。このおかげで、ストラップの長さを変えることなく、一時的にバッグを緩めることができます。この機能、自転車に乗ってる時ではなくて椅子に座った時に非常に便利です。
 また、ストラップそのものもTimbuk2のほうがしなやかで扱いやすいです。
 クランプラーの蓋を開けたところ。
 Timbuk2と違い、裏地と共布のベロのようなものが付いています。これはシンプルな蓋の開け閉めしかしないメッセンジャーバッグで、蓋と本体の隙間から入る雨水を大幅にシャットアウトしてくれることでしょう。まあ、よほどの豪雨の中でないと有為の差は出ないでしょうけど。

 どちらのバッグもメインルームとフロントのサブルームに分かれていますが、まずはクランプラーのメインルームです。
 バック(画像の下)側にはバッグ全体と同じ幅のPCポケットがあります。MacBookAir13inchがなんなくおさまります。PCルームは中綿が入った柔らかい布で包まれています。画像中央に、PCの飛び出しを防止するためのベルクロ止めストラップがあります。その左右に、縦に長いポケットがあります。このポケットも緩衝材が入れられていて、電源ユニットやマウスなどの周辺機器を収めることができます。
 さらにバッグ前(画像の上)側にも、三つのポケットがあります。こちらは単に布で仕切られているだけのポケットで、中央の大きなポケットだけ、口をベルクロで止めることができます。
 メインルーム+PCポケット+5つの小ポケット という構成です。

 こちらはTimbuk2のメインルーム。
 バック(画像の下)側のPCルームが赤く見えるのは、保護材の発泡ゴムっぽいものの色です。緩衝材らしきものはこの発泡ゴムだけで、軽量です。大きなポケットはなく、ウェイビングテープにオーガナイザーを取り付ける形式になっています。
 オーガナイザーはポケット型とペンポケットの二種類が付属します。ウェイビングテープはメインルーム内側をグルリと一周しますが、これがくせ者。ファイルなどを入れる時にたびたび引っかかって煩わしい思いをしたことがあります。
 つまりメインルーム+PCポケットという構成に、別にオーガナイザーを追加することができます。ただしオーガナイザーをつけるとあからさまに容量を食うのは、好き嫌いが分かれるところでしょう。
 フロントのサブポケットの比較です。
 上のクランプラーでは、ポケットは大きなものが一つで、その中にさらにジッパー付きポケット×1、ペンポケット×2、その左右にポケット×2というオーガナイザーが組み込まれています。またサブポケット全体にマチが取られているので、容量はかなりありそうです。
 下のTimbuk2は、ジッパーポケット×4、ジッパーなしのポケット×1というシンプルな構成で、赤い糸のようなものが見えているのはキーリングです。ジッパーポケットの内一つは蓋の側面から(開けずに)アクセスできる「ナポレオンポケット」です。
 ここの使い勝手は個人の好き嫌いがあるでしょうが、私の使い方ではクランプラーの方が便利です。実のところナポレオンポケットはほとんど使わなかったし、ここにペンポケットがある方がメインルームの容量を食わないためにも便利ではないですか。
 なお画像を見てわかるかもしれませんが、実はTimbuk2のフロントポケットの一番上、布が裂けてバッグ内部に通じてしまっています。Timbuk2は基本的にとても頑丈なバッグなのですが、もしかしたら当たりが悪かったのかも知れません。

 全体に比較して、Timbuk2は「軽く・効率的に・頑丈に」クランプラーは「使う人にも運ぶモノにも優しく」を目指して作られているように感じました。バッグ自体の上質感と使い勝手はクランプラーの方がいいと思います。Timbuk2にもセパレート式カムバックルやレフティ対応など捨てがたい魅力がありますし、なによりもコストパフォーマンスが高いです。
 正規品どうしで比べるなら、コストパフォーマンスの面でTimbuk2に軍配を上げますね。今回は、日本未輸入モデルというレア度と格安で購入したという点があるので、当分クランプラーをメインに使っていこうと思います。
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| その他 | 04:41 PM | comments (0) | trackback (x) |

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