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2025,10,26, Sunday
![]() 毎年参加している日本全国規模の日本SF大会とは別に、SFファンの世界には「地方コンベンション」と呼ばれるものがたくさんあって、私は愛知県の『DAINA??CON』と島根の『雲魂』によく参加しています。どちらも、ほぼ固定した参加者が年に一度集まるイベントになっています。 今回は愛知県日進市で開催される『DAINA??CON』に参加するために名古屋に行き、会場に行く前に立ち寄った名古屋港水族館をご紹介します。 名古屋港水族館には初めてではなく、以前は2019年潜水艦救難艦ちよだ一般公開に行ってきたの時にも入っています。 同じ名古屋港内には先先代の南極観測船「ふじ」なども展示されています。 ![]() これらの水槽は屋上の大プールに繋がっていて、いわゆるイルカショーも行われています。私はイルカショーには否定的なのでこちらは見ずにもう一つの呼び物であるクジラ類の遠い祖先の復元骨格標本を見に行きました。 ![]() クジラはもともと陸上に暮らしていたパキケトゥスというオオカミに似た動物が徐々に水中生活に順応していったと考えられていて、そのパキケトゥスから現在のクジラ類に至る様々な化石が発見されています。その復元骨格標本が、常設でこんなにたくさん見られるのは、たぶんここだけ。 ![]() そのパキケトゥスからさらに少し水中向けの適応が強まったのがこちらのアンブロケトゥス。まだ立派な後肢があり、陸上でも生活できたと考えられています。 ![]() その後、後肢がなくなって完全に水中生活するようになったバシロサウルス。発見時は爬虫類(魚竜)の仲間だと推定されたために「サウルス」の名がついていますが、哺乳類です。 水中生活をするにはこの形態がいちばん都合が良いようで、クジラ・イルカの仲間の海棲哺乳類だけではなく、サメの仲間も、絶滅した海棲爬虫類(魚竜やモササウルス類)も似たような形態に進化しています。この現象を収斂進化と言います。人類が作った潜水艦も同じような格好をしていることからも、水中ではこの形が理想的なのでしょう。 ![]() 同じバシロサウルス類で少し小型のジゴリーザ。この化石を見ると、この段階で後ろ脚がなくなっていることがわかります。 ![]() 南館に移ると、魚類やペンギンやウミガメの展示もあります。普通の水族館ですね。ここのペンギンは空調の効いた室内での展示で、いろんな種類がまとまって入れられています。 その南館に館内レストランがあって。そこでは一風変わったメニューとしてサメやワニの肉を使用した料理が提供されています。サメは近縁種のエイ肉を何度か食べているので、今回はクロコダイルカレーを選択しました。 カレーの上にワニ肉のフライが載っています。 ワニ肉は「すごく噛み応えのある鶏肉」という感じの味わいでした。ヘビ肉も鶏肉に近い味だと聞いているので、爬虫類全般にそういう傾向なのかもしれません。 さて、名古屋港水族館に来たらもう一つ見ておきたいところがあります。 エントランスを出て右、港外の海に面した施設「カメ類繁殖研究施設」です。水族館の外にあり開放されているので無料で見られます。 ここは、水族館の中のウミガメ水槽にある産卵用の砂場に産み落とされた卵を持ってきて孵化・育成するための施設で、卵を孵化させるための温度管理された砂場(カメの性別は孵化する時の温度で決まるので温度管理が大事)や、まだウミガメ水槽に放せない小さなカメたちが見られます。![]() ![]() こんな感じで、クジラ・イルカ類の復元骨格標本が最大の売りになっている名古屋港水族館の紹介でした。いや、たぶん、いちばんの売り物はイルカショーだと思うんですが、私はイルカショーに反対の立場なのでそこは省いて。 この後、冒頭に書いたDAINA??CON会場に移動し、一晩SFファンばかりの宴会を楽しんで大阪に帰りました。
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| お仕事(小説/SF) | 04:49 PM | comments (0) | trackback (x) | |
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その南館に館内レストランがあって。そこでは一風変わったメニューとしてサメやワニの肉を使用した料理が提供されています。
エントランスを出て右、港外の海に面した施設「カメ類繁殖研究施設」です。水族館の外にあり開放されているので無料で見られます。
ここは、水族館の中のウミガメ水槽にある産卵用の砂場に産み落とされた卵を持ってきて孵化・育成するための施設で、卵を孵化させるための温度管理された砂場(カメの性別は孵化する時の温度で決まるので温度管理が大事)や、まだウミガメ水槽に放せない小さなカメたちが見られます。
