2019,06,16, Sunday
名古屋港ガーデン埠頭まで、海上自衛隊の「潜水艦救難艦ちよだ」の一般公開を観に行きました。本当は前日の土曜日に行く予定だったのですが、天気予報があまりに悪くて日曜に変更したのでした。 「潜水艦救難艦」といえば映画『レッド・オクトーバーを追え』が有名ですが、要するにDSRVと呼ばれる「海底に沈んだ潜水艦から乗員を救出する潜水艇」の母艦機能を持っているのがこの艦です。 ちよだに積まれているのはDSRVだけではありません。 救難対象を捜索するための無人深海探査艇ROVも搭載しています。 ROVの発進は、右画像の通り格納庫の真上にある専用クレーンでちよだ左舷から行われます。 潜水艦救難艦ならではの見どころは他にもたくさんあります。こちらはダイバー向けの飽和潜水のための装備。 飽和潜水とは、ダイバーがあらかじめ加圧された耐圧殻に入って救難対象と同じ水深まで行き、そこから海中に入って救難活動を行うというもの。 このための潜水服も特別なものです。 その飽和潜水を行う為の耐圧カプセルは、DSRVのすぐ艦尾側(DSRVの艇首側)にこのように台座に囲まれて格納されています。あとで説明するDSRVと同じムーンプールから直接艦の底に出されて運用されます。 そしてこれが最大の見どころ。DSRVです。 トップ画像を見ればわかるように、ちよだの中央部に、台座に囲まれた状態で置かれています。 発進するときはこの台座ごと真下に下ろされ、艦の底に開いたムーンプールから30m降下。その後台座との固定を解除してDSRVが発進するという手順になるそうです。 サンダーバード4号(DSRV)を搭載したコンテナを腹の下に下ろすサンダーバード2号(ちよだ)のようなギミックだなあと思いました。 画像の右側(ちよだの艦首側/DSRVの艇尾側)に整備場兼格納庫があり、耐圧カプセルを運用するときもこの中に納められます。 説明のパネルが何枚も置かれていましたが、DSRVの最大潜航深度は書かれていません。なぜなら、救難艇であるDSRVの最大深度がわかると救難される側である潜水艦の最大潜航深度がわかってしまうから。それは公表できませんね。 ちよだの一般公開の順路はこのDSRVでラスト。残念ながら艦橋には上がれませんでした。 同じ名古屋港ガーデン埠頭には、先々代の「南極観測船ふじ」が博物館として一般公開されていて、こちらは当時の南極観測隊員の船内での暮らしがマネキン人形を使って紹介されていて、昨年見に行った現役の「しらせ」との差にびっくりしたり。 こちらもすぐ近くの名古屋港水族館にも入って、たくさんのクジラ類の骨格標本に圧倒されたり、水族館のすぐ横で無料公開されているウミガメの繁殖水槽を見て勉強になったり。 なかなか有意義なこの日の名古屋行きだったのです。 |
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