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都築由浩
SFやらミステリやらホラーやらをライトノベルジャンルで書いている作家。
コミック原作・編集デザインなどその他さまざまな職業を兼業する。
クルマ・R/Cカー・自転車・ホビーロボットなど多趣味で、それらの道具や仕事の資料が散らばる自室が常にゴミ箱のような様相を呈していることから、巻末に『9畳のゴミ箱より』と記する。
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2008(C) Yoshihiro Tsuduki
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キャプテン・フューチャー・コン2010
 キャプテン・フューチャー・コン2010というイベントに行って来ました。
 キャプテン・フューチャーはいうまでもなく1940年代アメリカのスペースオペラを代表するSF小説のシリーズですが、今年2010年はその主人公であるキャプテン・フューチャーことカーティス・ニュートンが20才になり『キャプテン・フューチャー』を名乗って太陽系の平和のために活動しはじめるその年であるということで、開催されたイベントです。
 ちなみに同じ『キャプテン・フューチャー・コン』を名乗るイベントは1990年にも開催されておりまして、こちらはもちろんカーティス・ニュートンの生誕を祝う会でした。今回は、この名前でのイベントは2回目、ということですね。

 会場は新宿歌舞伎町にあるライブハウス『ピンクビックピッグ』という場所で、上の画像を見てもらえばわかるとおり、SF系イベントとしてはかなり変わった雰囲気の中での開催となりました。中央のブタのいるテーブルにはバイキング式の昼食メニューがあり、ソフトドリンクはドリンクバー形式で飲み放題、アルコールは別に注文してその場でお金を払う形式となっていました。

 そのアルコールメニューがまた凝ってまして、キャプテンフューチャーの作中に登場した「液化ラジウム・ハイボール」などオリジナルカクテルがずらりと並んでいます。
 私は前夜眠れなくて、アルコール飲んだら絶対イベント途中で寝ちゃうと思ったので飲めませんでしたが、サイリュームのスティックをマドラーにするなど、なかなかいいアイデアでした。
 液化ラジウム・ハイボールを頼む時に追加で注文して買えるオリジナルグラスは早々に売り切れていましたね。


 もう一つ凝っていたのが、参加者に配布され会場でも販売されていた記念冊子『キャプテン・フューチャー フューチャーメン出動せよ!』ですね。野田大元帥翻訳で出版されていた往年のハヤカワSF文庫(いわゆる「白背」)の装丁もそのままに、カバーイラストは当時のイラストレーター水野良太郎さん描き下ろしの新作という贅沢っぷり。
 内容は故野田大元帥のキャプテン・フューチャーに関するエッセイやコラム、雑誌記事などを発表年代順に並べたもので、なかなか読み応えがありました。


 企画は3つ。
 まず最初は「キャプテン・フューチャーのアニメーション」。
 1970年代にNHKで放送されたアニメ版『キャプテン・フューチャー』について、メイン脚本の辻真先さん、当時東映動画でプロデューサーをされた田宮武さん、それに池田憲章さんと宇宙軍から(アニメ業界では「AICの」と紹介した方がいいかもしれませんが)井上博明さんが語りました。
 辻さんと田宮さんが当時の製作の苦労話を、池田さんがここに来られていない関係者から取材してきた話を、井上さんがアニメ版キャプテン・フューチャーについて野田大元帥と話した思い出話を挟まれて、たいへん楽しめたのでした。
「イラストで語るキャプテン・フューチャー」は、ハヤカワ文庫版でイラストを担当された水野良太郎さんと、創元文庫から復刊された新版のイラスト担当の鶴田謙二さんが語るという贅沢な企画。飛び入りでハヤカワ文庫当時の担当者である森優さんと創元版の担当者である小浜徹也さんが登壇されました。
 イラストを投影しながら話すスタイルだったのですが、水野さんの「カバーイラストは30分くらいで描いてた。モノクロは5分くらい」という発言に、(遅筆で知られる)鶴田さんがたじたじに……(笑)
「キャプテン・フューチャーの歴史」森優・小浜徹也・伊藤民雄・木下信一
 この企画では世界でのキャプテン・フューチャー翻訳のようすや、野田大元帥の日本語訳と原文とを並べて表示して翻訳ならではの楽しみなどについて語られました。なかなか興味深いパネルディスカッションでしたよ。

 メインホールの横には少し小さな部屋があって、そこには野田昌宏さんの書庫にあったいわゆる『野田コレクション』からキャプテン・フューチャー関連の書籍やグッズが展示され、また水野良太郎さんと鶴田健二さんのイラストのデジタル複製も展示されていました。(展示のデジタル複製イラストはイベント終了後希望者に販売というおまけ付き)

 1990年のキャプテン・フューチャー・コンの際に製作された着ぐるみのフューチャーメン。宇宙軍メンバーの倉庫の奥で保存されていたのを発掘してきたそうです。今回はイベントのオープニングと、エンディング後にエントランスでお見送り役でした。

 最初はちょっと戸惑ったライブハウスという会場でしたが、パネルディスカッション中心のイベントとは相性がよかったです。全体に手慣れた雰囲気でいいイベントでした。
 キャプテン・フューチャーは宇宙SFの中でもエンターテインメント性を重視したスペースオペラというジャンルの代表作。これからも語り継がれていくことになるでしょう。
 それにつけても、アニメ版キャプテン・フューチャーのDVDかBlu-ray化が待たれますねえ。
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| お仕事(小説/SF) | 03:49 AM | comments (0) | trackback (x) |

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